ほうれい線マッサージ逆効果かも?美容外科医が教える効果と限界

ほうれい線が目立つと、実年齢より老けて見られたり、疲れた印象を与えたりするのではないかと不安に感じる方は少なくありません。余計に悪化しないよう、対策として「ほうれい線マッサージ」を取り入れている方も多いでしょう。
しかし、自己流のマッサージは肌に摩擦や負担を与え、かえって逆効果になる可能性があると指摘されています。ほうれい線は単なる表面のしわではなく、皮膚・脂肪・筋肉・骨格など内部構造の変化によって生じているため、マッサージだけで根本的な改善を目指すのは難しいケースもあるのです。
本記事では、中顔面のほうれい線治療を得意とする小泉 舞華医師(まいか先生)が、ほうれい線の根本原因をタイプ別に整理し、ほうれい線マッサージを推奨しない理由を解説します。日々の予防ケアや美容施術による改善方法についても紹介していますので、「ほうれい線の消し方を知りたい」とお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。
目次
ほうれい線の原因をタイプ別に解説

ほうれい線は一つの原因だけで生じるものではなく、表情の使い方や加齢による組織の変化、骨格の特徴など、さまざまな要因が重なって現れます。まずは自分がどのタイプに当てはまるのか、以下の表を参考に確認してみましょう。
| ほうれい線のタイプ | 特徴 | 主な原因 |
| 筋肉型 | ・笑うと溝が目立つ ・仰向けで強調される | ・口周りの筋肉が過剰に発達 |
| たるみ型 | ・無表情でも目立つ ・影のように見える | ・表情筋の衰えや靭帯のゆるみ ・皮下脂肪の増加や下垂 |
| しわ型 | ・乾燥で悪化して見える | ・コラーゲン/エラスチンの減少・紫外線や摩擦によるダメージ |
| くぼみ型 | ・小鼻の横が凹んでいる | ・骨格や歯列による影響 |
| 混合型 | ・複数の特徴が重なって現れる | ・複数の要因が重なって生じる |
このように、ほうれい線はタイプごとに特徴や原因が異なります。
ただし実際には、複数の要因が重なって現れる「混合型」がもっとも多く見られます。
ほうれい線は内部組織の変化によって生じる
肌表面のしわとして認識されがちですが、根本にはコラーゲンやエラスチンの減少・脂肪の下垂・靭帯のゆるみ・骨格の変化など、内部組織の変化が大きく影響しています。
たとえば、加齢とともにコラーゲンやエラスチンが減少すると皮膚の弾力も低下し、さらに表情筋の衰えや靭帯のゆるみによって頬の脂肪が下がるようになるのです。加えて、骨の萎縮による顔全体のボリューム変化も重なり、ほうれい線は徐々に目立ってきます。
その結果、支えきれなくなった組織がさらに下垂し、ほうれい線がいっそう目立ちやすくなるのです。
より詳しいほうれい線の原因については、以下の記事で詳しく解説しています。

医師が“顔のマッサージ”を推奨しない理由

ほうれい線対策として顔のマッサージを取り入れている人は多いですが、実は肌に負担をかけてしまうこともあるため、多くの美容外科医は顔のマッサージを推奨していません。
なぜ医師が顔のマッサージをおすすめしないのか、以下3つの理由に分けて詳しく解説します。
- マッサージの摩擦が肌のバリア機能を壊す
- 血流改善やリフトアップ効果は一時的
- たるみを悪化させるマッサージの落とし穴
マッサージの摩擦が肌のバリア機能を壊す
顔のマッサージは、摩擦による刺激で肌のバリア機能が低下しやすくなる要因のひとつです。
バリア機能が弱まると、水分が逃げやすくなるだけでなく、外部刺激の影響も受けやすくなります。その結果、乾燥や赤み、ヒリつきなどのトラブルが起こりやすくなり、肌のハリ低下や小じわの悪化につながる可能性も少なくありません。
血流改善やリフトアップ効果は一時的
マッサージによる血流改善やリフトアップ効果は、あくまで一時的なものに過ぎません。
ほうれい線の原因となる皮膚のたるみや内部組織の変化に対しては、マッサージだけで大きな変化を感じるのは難しいとされています。筋肉のこりがほぐれ、むくみが一時的に軽減することはありますが、たるんだ皮膚を持ち上げたり、減少したボリュームを補ったりする効果までは期待できません。
たるみを悪化させるマッサージの落とし穴
誤った方法でマッサージを続けると、ほうれい線やたるみを悪化させるおそれがあります。とくに強い力で皮膚を引っ張ったり、下方向に圧をかけたりするやり方には注意が必要です。
過度な摩擦や圧迫は肌の弾力を支える組織に負担をかけ、かえってたるみを進めてしまうことがあります。不適切な方法を続けるとダメージが蓄積し、将来的にしわやたるみが目立ちやすくなるため、自己流ではなく必要に応じて医師に相談しましょう。
ほうれい線はマッサージではなく予防が大切

ほうれい線対策を検討している場合、マッサージで改善を図るのではなく、日々の生活習慣を見直してみましょう。具体的にどのような点に気を付ければいいのか、ほうれい線予防のために押さえておきたいポイントを、3つに分けて紹介します。
- 日常の癖や姿勢がほうれい線を深くする
- 生活習慣を見直して肌の内側からケア
- すでに組織が変化している場合はセルフケアでの改善は困難
日常の癖や姿勢がほうれい線を深くする
日常の何気ない癖や姿勢は、ほうれい線の形成や進行に関係しています。顔の皮膚や皮下組織は外からの圧力や重力の影響を受けやすく、同じ部分に負担がかかり続けると、しわやたるみが定着しやすくなるためです。
たとえば、頬杖をつく癖やうつ伏せで寝る習慣は、顔の一部に持続的な圧がかかり、皮膚や皮下組織に偏った負担を与えます。この状態が続くと、左右差が生じたり、ほうれい線が目立ちやすくなったりすることもあります。
また、スマートフォンを長時間見ることによる猫背や前傾姿勢も、頬の位置が下がりやすくなり、たるみを助長する要因のひとつです。こうした癖や姿勢を意識して見直していくことが、ほうれい線を防ぐうえで大切です。
生活習慣を見直して肌の内側からケア
食事や睡眠、ストレス状態はコラーゲン量やターンオーバーの働きに影響するため、生活習慣を整えることが予防につながります。
たとえば、たんぱく質やビタミンC、抗酸化成分を含むバランスの整った食事は、肌の構造を支えハリや弾力の維持を助けます。質のよい睡眠は肌のターンオーバーを促し、新しい細胞の生成をサポートしてくれるため、睡眠の取り方にもこだわってみましょう。
また、ストレスは肌の状態を悪化させる一因となるため、適度なリフレッシュやリラックスも肌のためには欠かせません。喫煙や過度な飲酒も肌の老化を早める原因となるため、控えるようにしましょう。
すでに組織が変化している場合はセルフケアでの改善は困難
注意点として、ほうれい線は肌の表面的な問題だけでなく、皮膚・脂肪・筋肉・骨といった深層組織の変化によって溝が深まっています。これらの内部組織に変化が及んでいる場合、セルフケアのみで大きな改善を得るのは難しいといえます。
たとえば、加齢に伴うコラーゲンやエラスチンの減少・表情筋の衰え・脂肪や骨格の変化などは、マッサージやスキンケアだけで改善するのは困難です。このようなケースでは、専門的な知識と技術を持つクリニックでのアプローチを検討することをおすすめします。
セルフケアで改善が難しいほうれい線は美容施術で解消

当院では、ほうれい線の状態やお悩みに応じて、以下のような美容施術を行っています。
バーティカルリフト

バーティカルリフトは、ほうれい線が目立つ原因となる「ナゾラビアルファットの重み」を解消する施術です。
中には、頬の脂肪(ナゾラビアルファット)のボリュームが多く、その重みで頬が下がり、ほうれい線の溝が強調されている方もいらっしゃいます。また加齢による皮膚や脂肪のたるみで、頬全体が下垂してしまう方も少なくありません。
こうした場合には、バーティカルリフトによって脂肪の位置を整え、頬の下垂を改善することで、ほうれい線を目立ちにくくする効果が期待できます。
S字に分岐する特殊構造の糸によって垂直に引き上げるため、膨らみを保ったまま頬のトップラインを高くできるのが特徴のひとつです。ほうれい線にかかっていた負荷が解消され、中顔面も短縮されたような印象に近づきやすくなります。

ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入は、ほうれい線の溝を内側から埋めることで、凹凸を目立たなくさせる施術です。
加齢によるボリュームロスを補いたい、鼻の横だけくぼんでほうれい線が深く見える、といった場合に適しています。施術時間も短く切開を伴わないため、ダウンタイムを抑えたいとお悩みの方にもおすすめです。
ただし、注入後のヒアルロン酸は時間の経過とともに体内へ吸収されるため、長期的な効果は見込めません。使用する薬剤によって期間は異なり、9か月〜24か月と大きく幅があります。とはいえ、施術を行ったそばから膨らみを実感しやすいため、短期間で見た目の印象を整えやすい点は大きなメリットといえるでしょう。

人工真皮

人工真皮は、人工培養したコラーゲンをほうれい線の部分に移植する施術です。
挿入後は時間の経過とともに自家組織へ置き換わるため、鼻翼基部の凹みによるほうれい線の根本的な改善が期待できます。ヒアルロン酸のように時間とともに吸収されることがないため、適度なボリューム感を長期的に維持しやすいのがメリットです。
繰り返しの施術が負担な方、深いほうれい線の状態に合わせて施術を検討したい方に適しています。

当院でほうれい線を解消した患者様の症例

当院では、患者様一人ひとりの状態に合わせた施術を行い、ほうれい線のお悩みに対応してきました。実際の症例の一部をご紹介します。
case01.バーティカルリフトプレミアム+ヒアルロン酸注入の症例

| 施術内容 | バーティカルリフトプレミアム+ヒアルロン酸注入 |
| 施術料金 | ・バーティカルリフトプレミアム 定価:¥298,000/モニター:¥268,000 ・ヒアルロン酸フィラー 定価:1cc¥29,800~¥74,800/モニター:¥24,800~69,800 ・施術料¥10,000 ※デザインによっては特殊注入料¥22,000が発生(すべて税込・麻酔込み) |
| 副作用・リスク | 【バーティカルリフトプレミアム】内出血、腫れ、血流障害、痛み、発熱、つっぱり感など 【ヒアルロン酸】痛み、浮腫み、内出血、発赤、熱感、つっぱり感、色素沈着、腫れ、硬結、拘縮、知覚鈍麻などを生じることがあります。 |
| 完成目安 | 2週間程度 |
こちらは、「バーティカルリフトプレミアム」と「ヒアルロン酸注入」を組み合わせた患者様のケースです。
鼻の横から口角辺りまで続いていたほうれい線が目立たなくなり、若々しい印象に近づきました。さらに頬にあったもたつきも解消され、全体的にシャープなフェイスラインになっているのが確認できます。
case02.バーティカルリフトプレミアム+ジャルプロスーパーハイドロの症例

| 施術内容 | バーティカルリフトプレミアム+ジャルプロスーパーハイドロ |
| 施術料金 | ・バーティカルリフトプレミアム 定価:¥298,000/モニター:¥268,000 ・ジャルプロスーパーハイドロ 定価:¥60,000/モニター:¥50,000 ・施術料¥10,000(すべて税込・麻酔込み) |
| 副作用・リスク | 【バーティカルリフトプレミアム】内出血、腫れ、血流障害、痛み、発熱、つっぱり感など 【ジャルプロスーパーハイドロ】赤み、内出血、腫れ、ヒリつき、熱感、凹凸、むくみ、発疹など |
| 完成目安 | 2週間程度 |
こちらは、「バーティカルリフトプレミアム」と「ジャルプロスーパーハイドロ」を併用した患者様のケースです。
バーティカルリフトで引き上げると同時に、肌の土台を支えるリガメント(靭帯)にアプローチするジャルプロスーパーハイドロを注入し、全体的なたるみが緩和された印象に仕上がっています。ほうれい線についても、鼻横から深く刻まれていた溝が目立ちにくくなっています。
case03.ヒアルロン酸フィラーの症例

| 施術内容 | ヒアルロン酸注入 |
| 施術料金 | ・ヒアルロン酸フィラー定価:1cc¥29,800~¥74,800/モニター:¥24,800~69,800・施術料¥10,000※デザインによっては特殊注入料¥22,000が発生(すべて税込・麻酔込み) |
| 副作用・リスク | 【ヒアルロン酸】痛み、浮腫み、内出血、発赤、熱感、つっぱり感、色素沈着、腫れ、硬結、拘縮、知覚鈍麻などを生じることがあります。 |
| 完成目安 | 2週間程度 |
こちらは、「ヒアルロン酸注入」を行った患者様のケースです。
鼻の横(鼻翼基部)の凹みが深いことでほうれい線が目立っていたため、ヒアルロン酸でボリュームを補っています。術後は凹凸感が解消され、なめらかなラインになっています。
ほうれい線でお悩みの方からよくある質問
ほうれい線に関するご相談で、患者様から寄せられる質問とその回答をご紹介します。
ほうれい線マッサージは毎日やっても大丈夫ですか?
当院では、ほうれい線マッサージを毎日行うことはおすすめしていません。肌に継続して摩擦や刺激を与えると、バリア機能が低下し、乾燥や赤みなどのトラブルにつながることがあります。
また、強い力や自己流の方法で続けると、かえってたるみを悪化させてしまう可能性もあります。毎日のケアとして取り入れるなら、やさしく行える保湿ケアや、負担の少ない表情筋エクササイズを中心に続けるのがよいでしょう。
ほうれい線マッサージで逆効果になることはありますか?
はい、やり方によっては逆効果になることがあります。とくに乾燥した肌に強い摩擦を加えると、弾力を支える組織に負担がかかり、たるみやしわが悪化する可能性もあるため、注意が必要です。
また、皮膚を強く引っ張る動作を繰り返すと、かえって溝が深くなるケースもあります。自己流で誤ったマッサージを行うよりも、肌に負担の少ないケアを心がけることが大切です。
ほうれい線マッサージ以外に自宅でできるケアはありますか?
ほうれい線対策として、自宅でできるケアはいくつかあります。
表情筋エクササイズや舌回し体操は、顔の筋肉を動かす習慣づくりとして役立ちます。ただし、やりすぎるとかえって筋肉のバランスが崩れることもあるため、無理のない範囲で続けましょう。
また、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分を含むスキンケアで乾燥を防ぎ、肌の状態を整えることが大切です。合わせて、日焼け止めに加えて帽子や日傘を活用するなど、紫外線対策も心がけましょう。
ほうれい線が気になる方はEMMO FACE CLINICへご相談ください

ほうれい線は多くの方が抱えるお悩みの一つで、その原因はさまざまです。セルフケアだけでは改善が難しいと感じている方や、自分に合った治療が分からず迷っている方も少なくありません。
当院では、患者様一人ひとりの顔の状態や生活習慣、ご希望を丁寧に伺い、状態に合わせたご提案を行っています。施術の特徴やリスクについても分かりやすくご説明し、ご納得いただいたうえで進めていきます。
「ほうれい線で老けて見える印象を改善したい」「年々溝が深まっている」とお悩みの方は、ぜひカウンセリングをご利用ください。
参考文献
2.上頬とほうれい線の関係
Ezure T, Amano S. Involvement of upper cheek sagging in nasolabial fold formation. Skin Res Technol. 2012
東京女子医科大学卒業
慶應義塾大学病院初期研修
東京高輪病院糖尿病内科
都内美容外科勤務
都内大手美容外科勤務
EMMO FACE CLINIC
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